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国際労働機関(ILO)による強制労働の世界推計に関する米国・日本・欧州連合の貿易大臣及び労働大臣による三者共同声明

EU News 182/2022

<日本政府仮訳>

キャサリン・タイ米国通商代表、マーティ・ウォルシュ米国労働長官、西村康稔経済産業大臣、加藤勝信厚生労働大臣、ヴァルディス・ドンブロフスキス欧州委員会上級副委員長、ニコラ・シュミット欧州委員会雇用・社会権担当委員は、2022年9月15日に国際労働機関(ILO)による強制労働の世界推計に関して以下の共同声明を発出した。

我々、米国、日本及び欧州連合の貿易大臣及び労働大臣は、強制労働に関する世界情勢及び国際労働機関(ILO)、ウォーク・フリー財団及び国際移住機関による報告書「現代奴隷制の世界推計」で新たに公表された強制労働の推計に関する懸念を共有する。我々は、推定2,800万人が強制労働を課せられ、その数が2016年以降300万人増加したことに留意する。さらに、強制労働に従事する人の86%が民間部門に属しているのに対し、14%は国家による強制労働に属している。強制労働が課せられている女性と女児の数は1,180万人で、そのうち330万人が子どもである。移民労働者は非移民の労働者に比べ、強制労働が課せられるリスクが3倍以上ある。

我々は、強制労働被害者の把握が難しい場合におけるデータの収集及び測定に関連する課題を認識し、人権及び国際労働基準に関する根拠に基づく政策決定に情報を提供するために、国際労働機関等の国連機関が、透明なデータ、研究及び独立した評価に従事できることの重要性を強調する。 我々は、データ・インテグリティと透明性にコミットしている統計学者及び研究者を称賛する。

我々は、我々のルールに基づく多角的貿易体制から、国家が課す強制労働を含むあらゆる形態の強制労働を根絶するコミットメントを再度強調し、このコミットメントを達成するための国内及び国際的な取組を強化することを決意する。そうする道徳的義務がある。さらに、2022年に改正された1998年の労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言、および2008年の公正なグローバル化のための社会正義に関するILO宣言を想起し、強制労働を含む基本的な労働の権利の侵害は、我々の世界貿易システムにおいて不公平な競争上の優位性を得るために決して使用されるべきではない。

我々は、強制労働を根絶するためには、強制労働の根本原因に対処する多面的かつマルチステイクホルダーを巻き込んだアプローチが必要であることを認識する。これはデューディリジェンスを含む措置を通じた人権及び国際労働基準の促進を含む。強制労働の大部分が民間部門に関係することを認識し、我々は、グローバル・サプライチェーンにおける強制労働に対処する責任を明確に伝え、ビジネスのための透明性と予見可能性を高め、彼らの前向きな行動を促進するために引き続き取り組む。

我々は2022年のG7貿易大臣声明を歓迎し、強制労働に関する2021年のG7貿易大臣の声明及び2022年のG7雇用大臣の声明を想起し、グローバル・サプライチェーンにおける強制労働との闘いに貢献する新たな政策及びイニシアティブを探求するとのコミットメントを共有する。我々は、強化する必要がある現在の貿易・労働政策を検討し、既存のギャップに対処する意図がある。我々はまた、強制労働を根絶するための更なる努力のために、開発途上国を含む関連するステイクホルダーとの対話に従事し、データ、根拠、ツール及び資源を共有する機会を特定することの重要性を認識する。

我々は、監督メカニズムの活用、技術的専門知識の提供、適切な政策対応の提案、国際協力の促進、強制労働撲滅のための国内及び世界的な取組の進捗状況の測定等を通じて、世界的に強制労働に対処する上でのILOのリーダーシップに感謝する。