ボレルEU上級代表、EUの対ウクライナ支援を強化するため、キーウを訪問

08.04.2022
キーウ
EEAS Press Team

EU News 89/2022

<日本語仮抄訳>

ジョセップ・ボレル欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は8日、ウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長と共にウクライナの首都キーウを訪問し、欧州のウクライナとの連帯を再確認し、ロシアの侵略に対する防衛へのさらなる支援を発表した。両者はヴォロディミル・ゼレンスキー大統領およびデニス・シュミハリ首相と会談し、ブチャの町を訪れた。

ボレルEU上級代表はゼレンスキー大統領との会談終了後、「今ウクライナで起きていることを表現する言葉は『失敗』と『慄然』の2つだ。ウクライナの人々の勇気に打ち勝つことができないロシア軍の『失敗』と、民間人に対する無差別の殺害や攻撃に対する『慄然』だ」と述べた。

上級代表は、ウクライナ国民の勇気と士気の高さ、および残虐な侵攻が続いているにもかかわらず、国家機構や統治能力を維持している同国当局の強靱性に対するEUの敬意を表明した。上級代表は、ウクライナ側の関係者と、彼らの現状におけるニーズを詳細にわたり協議し、最も喫緊のニーズが武器であることを確認した。

上級代表はまた、シュミハリ首相との会談で、「われわれは既に、ウクライナ国軍が自国とその人々を守れるよう、10億ユーロを拠出している。この数日以内にわれわれは、さらに5億ユーロを提供する。ウクライナが抵抗し、勝利を収めるために必要な武器を提供できるよう、そちらのニーズにこれらの資源が合うようにする」と述べた。

上級代表は、ブチャにおけるロシア占領軍による虐殺を受け、これらの残虐行為やロシア軍による大規模な違反行為に対するEUの強い非難を思い起こした。また、戦争犯罪に対する責任逃れはありえないと強調し、現在進められている国内の、および国際刑事裁判所(ICC)を含む、国際的な、説明責任追求の取り組みに向けたEUの支援を概説した。

上級代表はさらに、EUがロシア占領軍がウクライナで犯した戦争犯罪の文書化と訴追に関しても支援を提供すると述べた。

 

原文はこちらをご覧ください(英語)。

https://www.eeas.europa.eu/eeas/ukraine-high-representative-borrell-visited-kyiv-reinforce-eu-support_en

 

EUについてさらに知りたい場合は日本語のオンラインマガジン『EU MAG』をご覧下さい。

Peter Stano
Lead Spokesperson for Foreign Affairs and Security Policy
+32 (0)460 75 45 53