ロシアのウクライナ侵略を受けたさらなる対抗措置に関するボレルEU上級代表の記者発表

27.02.2022

EU News 48/2022

<日本語仮抄訳>

ジョセップ・ボレル欧州連合(EU)は本日、以下の声明を発表した。

「われわれは現在、まさにわれわれの国境で戦われている全面戦争を目の当たりにしている。再び欧州の国境が戦火に見舞われている。ヴラジミール・プーチン・ロシア大統領は、主権国家であるウクライナとその国民の地位とアイデンティティを踏みにじろうとしている。

われわれは国際法のあからさまな違反を見ており、ますます多くの文民インフラが標的になるという国際人道法に反する行為も目にしている。プーチンは爆撃やミサイル攻撃を行い、無実の人々を殺害している。

しかしながら、ウクライナ軍は猛然と交戦しており、この侵攻に対し英雄的な抵抗を行っている。人民軍が侵略者と戦っている。

プーチンの戦争の相手はウクライナだけではない。われわれはこの事態が欧州市民や世界の安全保障にどれだけの重要性を持つか、理解しなければならない。プーチンは本日午後、ロシアの核抑止部隊に対し、『高度厳戒態勢』を取るよう指示したと発表した。

先ほど主要7カ国(G7)の外相たちとオンライン形式で会合したが、(ウクライナのドミトロ)クレバ外務大臣も参加し、現地の最新情勢や同国の緊急ニーズについて説明があった。私は彼にはっきりと伝えた。先週、国際銀行間通信協会(SWIFT)(からのロシア排除)と武器を求めたが、われわれはその両方を実現している。われわれは、ウクライナを支えるためにできること全てを行っており、ウクライナ国民と実際面で共に立っている。

1時間後に私は、この1週間で4度目のEU外務理事会の臨時会合をオンライン形式で開催する。

クレバ外相の25日の要請を受け、私は本日、致死能力のある物品のウクライナ軍への提供と、焦眉の急である燃料、防護装備および緊急医療物資の供与という2つの緊急支援措置のために欧州平和ファシリティを活用するよう提案する。

また1つのタブー、EUは戦争に対して武器を提供しないというタブー、が破られた。われわれはこの措置を講じる。なぜならば、このたびの戦争は、ウクライナ軍支援のためにわれわれの関与を要するからである。

われわれは、(新型コロナの)パンデミックが到来した時と同様、空前絶後の時代に生きている。聖書の時代のように、戦争の疫病神に直面している。EUは史上で初めて、第三国に対し致死能力のある物資を提供する」

 

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