ロシアの対衛星ミサイル実験に関するEUの声明

19.11.2021

EU News 261/2021

<日本語仮抄訳>

ジョセップ・ボレル欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表は、EUを代表して以下の声明を発表した。

「EUは、ロシア連邦が自身の衛星、COSMOS 1408に対し直接上昇式の対衛星(ASAT)武器の実験を行いミサイルで破壊したことを、宇宙空間での明らかな無責任行為として強く非難する。同実験は、国際宇宙ステーションの宇宙飛行士の安全を含む、有人・無人の宇宙活動に長期的なリスクとなる大量の宇宙ゴミ(スペースデブリ)を発生させた。この行為はまた、国連の『スペースデブリ低減ガイドライン』に反映された原則に反しており、全ての国家の宇宙への自由なアクセスと利用をこの先何年にもわたって危険にさらすものだ。また、宇宙空間での責任ある行動に関する国連事務総長の報告書への貢献を含む、多国間の場でロシアが表明してきた立場にも反している。これは、同国の立場の信用性に疑問を投じる行為だ。

このような実験の実施は、宇宙で活動する主体同士の間の信頼を傷つけ、脅威への認識を高めうるため、危険かつ非常に不安定化させるものだ。これは、壊滅的な結果を導く可能性もある。EUは引き続き全ての国に対し、現在および将来世代の宇宙の安全で、安心かつ持続可能な利用を守るため、宇宙ゴミが生じるような宇宙物体の破壊という無責任な行動を控えるよう、訴え続ける」

 

EUについてさらに知りたい場合は日本語のオンラインマガジン『EU MAG』をご覧下さい。

も参照してください