デジタル金融:EU理事会、新しい暗号資産市場規則案を承認

EU NEWS 080/2023

<日本語仮訳>

欧州連合(EU)は、暗号資産、暗号資産発行者および暗号資産サービスプロバイダーを規制枠組みの下に置く。欧州連合(EU)理事会は、本日、暗号資産市場規則(Regulation on markets in crypto-assets = MiCA)を承認し、同分野を対象とするEUレベルの法制度を初めて整備した。

暗号資産市場規則は、マネー・ロンダリング(資金洗浄)を防止するルールの遵守を含め、発行者やサービスプロバイダーを対象とする透明性の向上と包括的な枠組みの整備により、投資家を保護する。新規則は、ユーティリティ・トークン、資産参照トークンおよびいわゆる「ステーブルコイン」の発行者を対象としている。また、取引所や暗号資産が保管されるウォレットなどのサービスプロバイダーも対象となる。本規制枠組みは、イノベーションを許容し、暗号資産セクターの魅力を促進しする一方で、投資家を保護し、金融の安定性を維持することを目的としている。

また、本規則によりEUで統一された規制枠組みが導入されることは、暗号市場の国際的な性質を考慮すれば、一部のEU加盟国においてのみ国内法が整備されている現状に比べて改善となる。

 

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