核合意をめぐる最近のイランの行動を受けたEUの声明
<日本語仮抄訳>
ジョセップ・ボレル欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、EUを代表して以下の声明を発表した。
「EUは、イランの核開発計画に関する包括的共同行動計画(JCPOA)に対する強い決意と継続的な支持を再度表明する。同計画は、国際的な核不拡散構造の主要要素であり、国連安全保障理事会決議第2231号によって全会一致の支持を得た、多国間外交の成果である。
われわれは、この2年間でイランが取ってきた、憂慮すべき措置を深く遺憾に思い、EUはこれまでに何度も同国に対し、JCPOAの下での約束に反する全ての行動を撤回するよう求めてきた。国際原子力機関(IAEA)が1月4日に確認した、フォルドゥの地下核燃料濃縮施設での最大濃縮度20%のウラン製造の開始は、非常に深刻な出来事であり、重大な懸念事項である。イランの行為はまた、同施設に関するJCPOAの明確な規定との一貫性はなく、深刻な核拡散上の影響を及ぼす可能性がある。さらに、この重要な時期において、イランの行動は、既存の外交上の動きに基づく取り組みを弱体化させるリスクもはらんでいる。われわれはイランに対し、事態のさらなる深刻化を自制し、直ちにこの行為を取りやめるよう求める。IAEAとの完全かつ時宜を得た協力を継続することもまた、不可欠である」
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