欧州委員会、福島第一原発事故を受けた食品輸入規制を解除

EU NEWS 120/2023

<日本語仮抄訳>

欧州連合(EU)のウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長は、本日開催された日・EU首脳協議の席上、欧州委員会が福島第一原子力発電所の事故に伴う食品に関する輸入制限を解除すると発表した。この措置の解除は、日本およびEU加盟国の当局による食品検査における良い結果を受けたものである。

事故を受けて間もなく、EUは、日本から輸入される食品や飼料による放射能汚染の可能性から人々の健康を守るために必要な措置を講じ、食品の輸出前放射能検査を徹底した。

2011年にこれらの規制が採択されて以来、この措置は欧州委員会によって2年ごとに見直され、リスクの低下に伴って段階的に緩和されてきた。最後の見直しは2021年9月に行われ、輸出前検査に関する規制を野生キノコ、一部の魚類および野生食用植物に限定した。

EUでは2011年6月より、日本産食品について1キログラムあたり100Bqという厳格な上限値が設けられている。この最大値は常に完全に順守されてきており、日本側の管理・監視システムの有効性を実証してきた。

規制が完全に撤廃された現在、日本政府が引き続き国内の生産の場におけるの放射能を監視することが重要である。これには特に、汚染された冷却水の放出場所に近い魚類、水産物および海藻が含まれる。これらについては、トリチウムを含む放射性核種の有無が監視されるべきである。また、日本政府が全ての監視結果を公表することも重要である。

 

原文はこちらをご覧ください(英語)。

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