欧州委員会、EUにおける法の支配の現状に関する初の年次報告書を発表
<日本語仮抄訳>
欧州委員会は本日、法の支配に関する初めての報告書を発表した。同報告書には、各欧州連合(EU)加盟国からの情報が取り込まれ、EU全域における前向きな動きと後ろ向きな動きの両方を網羅している。同報告書は、多くの加盟国が法の支配について高い水準を維持している一方で、域内には法の支配に関する重要な課題も存在していることを示している。報告書はまた、新型コロナウイルス危機に対する加盟国の緊急措置に起因する関連の動きも反映している。同報告書は、国家の司法制度、汚職防止枠組み、メディアの多元性と自由、および効果的な民主的ガバナンスに不可欠な抑制と均衡に絡む他の制度上の問題という、法の支配に大きく関係する4つの主要な柱を扱っている。
この新しい報告書の目的は、法の支配の堅持のためにEUが有する手段に新しい防止措置を加えることで当該手段を拡充し、EU全域で法の支配文化を巡る包摂的な議論に弾みをつけることにある。同報告書は、課題にいかに対応し、互いの経験からどうやって教訓を得、どうすれば自国の憲法制度と伝統を完全に尊重する形で法の支配をさらに強化できるかを検討する際の一助となるだろう。
EUについてさらに知りたい場合は日本語のオンラインマガジン『EU MAG』をご覧下さい。