EUと日本、先端材料に関する拡張対話を発足

<日本語仮抄訳>
欧州連合(EU)と日本は、重要な経済分野で使用される新素材の開発において協力することで合意した。 イリアナ・イヴァノヴァ欧州委員会イノベーション・研究・文化・教育および青少年担当委員と松尾泰樹科学技術・イノベーション推進事務局長(内閣官房内閣審議官)は本日、研究とイノベーションにおける緊密な協力関係を強化すべく、東京で「先端材料に関する日・EU拡張対話」の発足を発表した。
今回の発表は、2月27日に採択された、欧州委員会の「産業リーダーシップのための先端材料に関するコミュニケーション(政策文書)」を受けたものである。 再生可能エネルギー、電池、ゼロ・エミッション・ビルおよび半導体などの主要な分野や用途で使用される先端材料は、グリーンおよびデジタル移行を支える重要な実現技術であり、経済的主権と戦略的自律に欠かせない。 EUと日本は、この技術において世界を先導している。今般の二者間連携の強化は、主要7カ国(G7)での新技術・新興技術に関する協力を強化する。
先端材料に関する日・EU拡張対話は、重要金属の代替となる新材料やパワーエレクトロニクス用の先端材料の開発を含む、材料科学分野における両者の研究・イノベーション協力の成功が土台にある。 同対話は、政策展開に関する情報の共有や、相互の関心分野における共同研究の機会を探るためのプラットフォーム構築を目的としている。
背景
EUにとって、材料研究は日本との戦略的協力分野の1つであり、双方にとって新たな機会を提供するものだ。 両者間の緊密な協力は、6つのプロジェクトに1,314万ユーロを提供したEUの第7次研究・技術革新枠組み計画(2007年~13年)にさかのぼる。 先端材料は、材料の持続可能性や建設・建築部門でのエネルギー効率など、多くの分野で両者に機会を提供する、日・EU協力の中核分野であり続ける。
イヴァノヴァ委員は、「今般の先端材料に関する新たな対話は、研究・イノベーションにおける日本との協力関係を強化するものだ。これらの材料は、グリーンな未来への移行に不可欠であり、両者が力を合わせることで、私たちはより早くそこに到達することができる。この日本との新たな連携の成果を心待ちにしている」と述べた。
また、松尾内閣官房内閣審議官は、「歴史的変革の最中にある国際社会において、この対話により、基本原則、価値および効果的な取り組みを発展・共有できる方法に関する討議がさらに展開することを望む」とした。
原文はこちらをご覧ください(英語)。
「欧州委員会、3回目となる日本との教育・文化・スポーツ政策対話を開催」
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European Union, 2024