「人権デー」に寄せるEU上級代表の声明

EU NEWS 023/2025

<日本語仮訳>

カヤ・カラス欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、人権デー(12月10日)に際し、EUを代表して以下の声明を発表した。

「毎朝、世界中で、無数の小さな目立たない人々の行動が静かに人間の尊厳を支えている。地域社会が安全を確保してくれるので、自信を持って歩いて登校する少女。教育を継続することが妨げられ、禁じられていても学問を追求する学生。暴力に抗して声を上げ、支援を求める被害者。命の危険を冒して、真実を報道するジャーナリスト。これらの行動は大げさな意思表示ではなく、むしろしばしば恐怖や不安の中で行われる日常の選択である。こうした日常の選択の積み重ねが人権に対するわれわれの共通のコミットメントを強くする。

人権は、国際条約に定められた法的な義務であるだけではない。人権は、教室や職場、公共サービス、オンライン空間など繰り返す日常の中で生きられ、経験され、しばしば挑戦を受けている。人権は、われわれの表現や信仰、団結、愛情、地域社会への参画のあり方を日々守っている。人権は、あらゆる場所の、全ての人のものである。

われわれは共に、偽情報や民主主義の浸食から差別、不平等、戦争の惨禍に至るまで、高まる圧力に直面している。世界の多くの場所で、とりわけウクライナやEUの近隣諸国において、何百万もの民間人が侵略に直面し必死に生き延びようとしている。

このような時こそ、「日常の人権」という約束は一層重要となる。それは権利が自律的に存続するものではなく、絶え間ない注意や勇気、連帯、支援を必要とすることをわれわれに思い起こさせる。人権の擁護は全ての国家が担う責務であり、われわれ一人ひとりが自らの行動や決断、他者に示す敬意を通じて権利を行使することを可能にする。

今年の『人権デー』に当たり、EUは域内外における人権の保護および平和や真実、正義、説明責任の確保に向けたコミットメントを堅持する。また、全ての国家に対し人権義務の遵守と履行を促すため、国際連合、人権高等弁務官事務所および世界中の全てのパートナーに対する揺るぎない支援を再確認する。今年はまた、欧州連合基本権憲章の制定から25周年に当たる。

今日、われわれは、日々の行動によりこれらの権利を現実のものとしている無数の個人を称える。彼らの物語は、進歩が生じるのは法廷や議会だけではないことを思い起させる。進歩は、一般市民が無関心よりも共感を、利便性よりも公正を、沈黙よりも勇気を、分断よりも尊厳を選ぶ時に生じる。

われわれを守る普遍的な権利を尊重し、他者を守る権利を擁護しよう。そして、人権が日々、全ての人によって生きられる世界を築き続けよう」

原文は、こちらをご覧ください(英語)。