モゲリーニ上級代表、「世界はEUが主導的な役割を果たすことを期待している」とEU大使会合で強調

02.09.2019

EU News 152/2019

<日本語仮抄訳>

欧州連合(EU)が一層の存在感を発揮することを世界から求められている中、2019年のEU大使年次会合初日の冒頭に、フェデリカ・モゲリーニEU外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長がEUの対外行動の現状と将来の展望をテーマに演説を行った。

モゲリーニ上級代表は、世界中でEUが影響力を発揮する上で中心的な役割を果たしている140人を超えるEU大使や文官・武官を前にした演説の中で、「世界は、われわれが基準点、平和の構築者、安全保障の担い手、理性の代弁者であることを期待している」と強調した。1週間にわたる今年のEU大使会合のために92日にブリュッセルに集結した参加者は、EUの外交ネットワークの現状を確認し、今後の行動や方針を議論する。

モゲリーニ上級代表は、数多くの成功事例やここ数年に得られた教訓などを振り返り、世界のあらゆる地域でEUが積極的に関与していることを示した。

「世界は、われわれが平和のために行動する協力的な世界の安全保障の担い手であることを求めている」と述べ、EUの安全保障と防衛に関して達成した進展を強調した。

世界中でEUが展開している活動で注目すべきもう一つの点は、多国間主義がEUの外交の中心にあることである。モゲリーニ上級代表は「欧州は、本質的に、協調的な多国間主義に基づくパワーだ。協調的な世界秩序という理念に対する圧力が高まる中、われわれはかつてないほどに多国間主義の擁護に注力している――実際、以前からずっと注力しているのだ。われわれは、政府や機関だけではなく、市民を含めた全ての関係者が当事者として関わることを基本とする包摂的な手法と構築プロセスを用いて、対話の場所を作り、仲裁に基づく解決の条件を整備することに常に努めている」と述べた。

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