アーティスト・田中功起による 実験的なイベント(ギャザリング)の撮影を一部公開 「ケアリング・モビリティ、あるいはとどまる自由」 3月16日・17日
(2022年10月14~16日、ドイツ・ベルリンの「世界文化の家」で、イベント「Where is the Planetary? / A Gathering / In Collaboration with Koki Tanaka」の公開撮影に参加する観客)
田中は、多様なルーツや価値観、文化的背景を持つ人々の対話の場をいかに創造できるかを模索し、近年は様々な文化的・知的背景を持つ人々が集い、与えられたテーマに沿ってディスカッションを行うギャザリングに取り組んでいます。
新型コロナウィルスの蔓延は、移動(モビリティ)に関するこれまでの一般的な概念や慣習を大きく変えました。パンデミック時の世界的な渡航制限や、気候危機の脅威が劇的に増大していく中で、私たちはモビリティの基本的概念をどのように見直すことができるのでしょうか?
田中はこの度、このテーマに対する一つの試みとして、科学的研究から日常的な実践まで様々な分野の専門家たちの視点を通して、「モビリティ」を多様な観点から考えた新しい実験的なギャザリングを行います。田中がモビリティの概念と密接に関連すると捉えている「ケア」と「倫理」についてオープンディスカッションを行います。
ギャザリングの様子は全て撮影され、田中が編集した後に映像作品として7月に発表予定です。「撮影される」ことから発生する心理的な影響は、参加者/主人公たちの物語を解き明かす鍵となり、人々の意図的な行動だけでなく、ズレや誤りを含む振る舞いをも捉え、人間の活動の社会的、歴史的、制度的な側面に対する考えを明らかにしていきます。
私たちが現代の緊急課題にどのように取り組んでいるかを示す、真摯で生き生きとしたドキュメントとして残るでしょう。
ギャザリングの映像収録の一般公開という貴重なこの機会に、是非ともご参加ください。
田中功起(たなか・こおき)プロフィール
1975年生まれ。アーティスト。映像や執筆などによって「共に生きるとは何か」をテーマに、人々の協働や共同体のあり方を問い直す芸術実践を行う。近年は、育児とケアの視点からアートを捉え直す制作、執筆活動を続けている。
主に参加した展覧会にあいちトリエンナーレ(2019)、ミュンスター彫刻プロジェクト(2017)、ヴェネチア・ビエンナーレ(2017)など。2015年にドイツ銀行によるアーティスト・オブ・ザ・イヤー、2013年に参加したヴェネチア・ビエンナーレでは日本館が特別表彰を受ける。著作、作品集に『リフレクティブ・ノート(選集)』(アートソンジェ、美術出版社、2020年/2021年)、『Precarious Practice』(Hatje Cantz、2015年)、『必然的にばらばらなものが生まれてくる』(武蔵野美術大学出版局、2014年)などがある。
【撮影概要】
日程:2024年3月16日(土)・17日(日)
*撮影の一部を一般公開致します(要予約・無料/詳細は下記をご参照ください)
会場:旧・富山県赤坂会館 (〒107-0052 東京都港区赤坂7-5-51)
アーティスト:田中功起
ドラマトゥルク協力:マーティン・ゲルマン(森美術館アジャンクト・キュレーター)
出演者(五十音順):今井絵里菜、岡野八代、片山弘子、スザンネ・クリーン、モハーチ・ゲルゲイ、
マフムード・アル・シアー*(予定)、清水知子、根来美和*、森田敦郎*、
柳澤田実、エバ・フォン・レデッカー*
(*マークの方は録画映像での参加)
主催:駐日欧州連合代表部
運営:ゲーテ・インスティトゥート東京
【一般公開される撮影のタイムテーブル】
*当日までに変更の可能性がありますので、詳細は随時ご予約ページをご確認ください
3月16日(土)
公開撮影①
14:00-16:00
テーマ:「ケアの実践はモビリティを獲得できるか——共同体とケア」
*14:00-15:00 出演者全員参加<言語:日本語・英語(通訳無し)>
*15:00-16:00 一部出演者参加<言語:日本語>
公開撮影②
17:00-18:30
テーマ:「倫理的なモビリティは可能か——気候変動と実存」
*同テーマについて、日本語と英語2グループに分かれてトーク
【撮影参加ご予約】
右記予約リンクより予約をお願い致します。https://caring-mobility.peatix.com/
*定員上限に達し次第、締め切らせて頂きます(各回最大約30名)
イベントの詳細や参加に関するお問い合わせ先:
ゲーテ・インスティトゥート東京
制作担当 戸田史子 fumiko.toda.extern@goethe.de
報道関係者お問い合わせ先:
クレアブ株式会社 仲道 EUJapan@kreab.com