核兵器不拡散条約第10回締約国再検討会議の閉幕に際してのボレルEU上級代表の声明

29.08.2022 EEAS Press Team

EU News 168/2022

<日本語仮訳>

ジョセップ・ボレル欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は本日、以下の声明を発表した。

「EUは、あらゆる不断の努力にもかかわらず、ロシアが合意形成に参加しなかったことにより、核兵器不拡散条約(NPT)第10回締約国再検討会議で実質的な成果が得られなかったことに深い遺憾の意を表する。

現在の厳しい安全保障環境下では、既存の規範、そしてそれを通じたルールに基づく国際秩序を強化する有意義な成果がこれまで以上に必要とされたはずであった。

EUは、NPTを世界の核不拡散体制の礎、核軍縮を追求するために不可欠な基盤および平和目的の原子力利用に向けた開発における重要な要素であると考える。

われわれは、同条約が核兵器の拡散の制限、平和目的の原子力協力の促進および過去数十年間にわたる核兵器の備蓄の大幅削減という永続的な価値と歴史的な業績を上げてきたと認識している。

ロシアのウクライナへの侵略やその他の深刻な危機や課題によってますます緊張が高まる現在の安全保障環境において、核軍縮、不拡散および軍備管理の分野でさらなる努力を追求する必要がある。従って、われわれは、核兵器の完全廃絶という究極の目標に向けた具体的な進展を含め、NPTの下での全ての義務およびこれまでの再検討会議でのコミットメントを履行する必要性を強調する。

われわれは、国際的な安定、平和および安全を促進するような形で、同条約の目標に従って、全ての人にとってより安全でより安心な世界を追求することを決意する」

原文はこちらをご覧ください(英語)。

 

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