EU、西バルカン諸国の加盟に向け、明確な道筋を示す

<日本語仮抄訳>
フェデリカ・モゲリーニ欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は本日、欧州委員会が採択した新たな戦略「西バルカンのための確かな展望とEUの関与の強化」を発表し、バルカン半島西部に位置するEUの6パートナー国全てに、最終的にはEU加盟へとつながる明確な道筋が示されたと述べた。継続的な努力や改革は依然として必要であるが、これらの国々のEUへの統合は、双方の市民の利益にかなうことは明白である。
欧州委員会は2月6日、ジャン=クロード・ユンカー委員長が2017年の一般教書演説で述べたとおり、「西バルカンのための確かな展望とEUの関与の強化」に向けた戦略を採択した。同戦略はこの地域の将来が欧州にあることを確認している。モゲリーニ上級代表は、同戦略は「西バルカンの6つのパートナー国全てが、最終的にはEUに加盟するための明確な道筋である」と述べた。
今般の戦略は、西バルカン諸国が直面する具体的な課題を取り上げ、優先事項や共同で協力強化する分野を詳しく示している。拡大に向けた確かな展望には、法の支配、基本的権利、汚職や組織犯罪との闘いといった、きわめて重要な分野における継続的な努力や不可逆的な改革のほか、経済改革も必要となる。全ての国は和解に向けた決意を明確に表明し、EU加盟のかなり前の時点で積み残された問題を解決しなければならない。セルビアとコソボそれぞれのEU加盟に向けた道筋において、両者間の包括的で法的拘束力のある関係正常化協定は不可欠である。
同地域のEU統合への展望に対するEU側の決意は、双方の関心分野における西バルカン諸国の変革に向けた努力を支援するため、欧州委員会がEUが取り組む具体的な行動を含む6つの主要イニシアチブを発表したことで確認できる。これらのイニシアチブは、法の支配、安全保障と人の国際移動、社会経済的発展、運輸とエネルギーの連結性、デジタルアジェンダおよび和解と善隣関係という、双方の利益となる具体的な分野を対象としている。この戦略はまた、各国が条件を満たしたならば、EU側に彼らを受け入れる用意が必要であることも強調している。
© European Union, 2018