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海賊対処を行うEU海軍部隊「アタランタ」作戦、開始より10年を迎える

08.12.2018
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EU News 277/2018

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<日本語仮抄訳>

10前の2008年12月、ソマリア沖の海賊活動の危機はそのピークを迎えようとしていた。同国に援助食糧を運ぼうとしていたコンテナ船や船舶が頻繁に攻撃されていた。これに対し欧州連合(EU)はその責任を果たすべく、重要なシーレーンと、重要な支援物資の運搬を守るために史上初のEU海軍部隊を展開させた。それ以来、人道物資は目的地の港に無事届き、商業シーレーンの安全は劇的に改善した。

2008年、ソマリアの海賊は国際海運の弊害となっており、この海域を通過する船舶の船員は心底自らの命に重大な危険を感じていた。ソマリア沿岸から展開する暴力的な犯罪集団はより多くの船舶を奪取し、船員を身代金目的で拘束した。船乗りがけがを負うことは日常茶飯事で、悲惨にも死につながることもあった。国際商業は混乱し、運送費用は高騰し、人道援助はそれを最も必要とする人々に届かなかった。世界最大の貿易圏で、最大の人道援助提供者であるEUとしては、多くが失われる状況であった。

このためにEUは2008年12月に自身の海賊対処作戦(アタランタとも呼ばれるインド洋西部EU海軍部隊作戦)を展開し始めた。EUの旗の下で行動すべく、個別のEU加盟国の海・空軍資産が記録的な速さで集められた。同時に、既にこの地域で活動していた文民の複数のパートナーとの緊密な協力と協調も、素早い成果を挙げるのに非常に役立った。

 

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